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ホーム > 心理学こぼれ話 > 彼は本当はどんな人?パーソナリティの心理学
| 心理学こぼれ話 【第05回 彼はどんな人?パーソナリティの心理学】 |
| 「あの人はまじめな性格だと思うよ」とか「彼女は社交的な人だね」といった表現を私たちはよく使います。また自分自身に関しても「自分は不器用ですから…」とか「私は引っ込み思案なもんで…」というようにパーソナリティについて語ることがあります。ところで、このようなパーソナリティに関する情報を私たちは日常的にどのようにして得ているのでしょう? |
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| もちろん相手の顔にすべて表れているわけでもないですし、ひとりひとりに性格について聞いたわけでもないでしょう。それならばどうやってパーソナリティを知ることができるのか?それは対象となる人の「行動」を特に見ているからです。ここでの行動にはその人が発する言葉や抑揚、感情表現、態度などが含まれます。 |
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例えば車の運転が荒い人を見たら乱暴な人なんだと判断するでしょうし、電車の中で席を譲る人を見れば、あの人は親切な人なんだな、と感じるでしょう。つまり私たちは人の言動からその人の性格や能力までを推測しているのです。
ただしある人のある行動からパーソナリティを読み取った場合、それがその人の持続的なパーソナリティであるかどうかというところに問題があります。人の言動はその時その場所での状況や感情などに左右されます。ルールや他の人の思惑などによっても変化してくるものです。先の例で言えば、車の運転が荒かったのは飛行機の搭乗時間が迫っていて、急いでいたからだけで普段は穏やかな運転をするのかもしれません。電車の中で席を譲ったのも周囲の人の圧力的な視線に耐えかねて行ったことかもしれません。このように言動を額面通りに受け取ってそこからその人のパーソナリティを決め付けることは、ときに大きな誤解を生むことになります。ここで大事なことは、なぜその人がそういった言動をとったのか?ということを考えることです。人の言動を解き明かすためには、なぜその人がそう言ったのか、なぜそういった行動を取ったのかという”原因”を明らかにすることにほかなりません。
人は日常の出来事についてもしばしば「なぜ?」といった問いを発します。高速道路を逆走した車があったというニュースを聞けば、なぜ逆走したのか?どういった心境だったのか?を知りたがります。これは原因の究明を自然に行っているのです。それと同様に人のパーソナリティを判断するさいには言動の原因を究明することが必要です。仕事に前向きに取り組んでいる、両親を大事にしている、遅刻や無断欠勤はしない→だから彼はまじめだ。といった推論を行うわけですね。
ただここで大事なことは、彼の行動が彼の内的な要因に基づくものなのか、外的な要因に基づくものなのかということです。内的要因というのは彼自身の自発的な意志のことであり、外的要因というのは彼の周囲を取り巻く環境・人間関係が影響していることです。つまり彼自身が仕事が好きで一生懸命に行い、親を大切に思う気持ちがあるから大事にし、社会ルールを守ろうとする意志があるから遅刻をしない・・・のであれば、内的要因に基づく行動なので彼はまじめだ、と判断しえるでしょう。しかし彼が上司にいい風に思われたいから、親から経済的な援助を受けているから、遅刻すると説教がうざいから…であれば外的要因に影響を受けているので、彼=まじめとは必ずしもなりません。なぜなら外的な要因が取り除かれたら、彼は同じ行動を取るとは限らないからです。
このように人のパーソナリティを判断するさいには、その人の言動を見るだけではなく、原因が内的要因によるものかどうかをまず見極める必要があるのです。
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